屋根に錆や苔!劣化を見逃すと大規模工事の恐れも!!メンテナンス時期なのか確認する方法とは⁉

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大規模工事の恐れも⁉屋根の劣化症状から見る塗装やメンテナンスの必要性

ダイさん、教えてほしいんだけどさぁ~
この前屋根の状態について塗り替える必要があるのか相談されたんだよね。
建ててから、十数年経ってるんだけど状態は良さそうなんだって!!
それで、もうちょっと先伸ばしにしていいかって・・
職人さんに聞くから待ってって言ってあるんだ!

そーだね‼
その、判断は誰がしたんかなぁ~
もし、パッと見だけで判断しているのなら、ちょっと危険かな
屋根って屋根材だけで構成されているワケではないんだよ!
実際、劣化を見落として、屋根を張り替えた何てこともあるからね・・

えっ!
結構シビアなんだ
もう一回聞いてみるよ!
どうやって判断したのか。

どうせなら屋根が劣化するとどうなるのか⁉
放置するとどうなるのか⁉
メンテナンスを行うメリットや劣化のサインも伝えてほしいな~
まきちゃん、よろしくね!
屋根は、住宅を風雨や雪といった要因から守る大切な役割があります。
常に太陽光線をはじめ、雨・雪・風など自然にさらされています。
紫外線や砂埃、酸性雨、雪の重みなどによって日々ダメージを受けているワケです。
そのため、定期的にメンテナンスを行う必要があります。
例えば適切な時期に塗り替えを行えば、屋根の耐久性や防汚、防かびなどの性能を維持してくれるだけでなく、きれいな状態で長い間保ち続けることができるのです。
逆に放置してしまえば、屋根の素材だけでなく、屋根を構成している防水層や野地板の腐食にまで繋がる可能性があります。
メンテナンスを行えば、こういったトラブルを防ぐことができるのです。

それでは、世間一般的に、いわれているメンテナンス時期を見ていきましょう。
屋根の種類と特徴・耐用年数とメンテナンス周期
■ 屋根毎の特徴と耐用年数!!
一概に屋根といっても、その材料はさまざまです。
その種類と特徴をお伝えします。
屋根材の種類 | 耐候性 | 耐用年数 | 特徴 |
トタン屋根 | ○ | 10年~20年 | 鉄板を亜鉛メッキにて覆う処理をしている。亜鉛が代わりに腐食する役割を担う。他の金属屋根と比べ安い |
ガルバリウム屋根 | ◎ | 30年~ | 約55%のアルミニウムを含む。耐用年数を見ても分かるように、トタン屋根の耐久性を遥かに超える、また熱反射性を持つ |
ステンレス屋根 | ◎ | 50年~ | ステンレス鋼板を使用、耐久性・耐食性・強度に優れるが、価格が非常に高い |
銅屋根 | ◎ | 50年~ | 加工性に優れる、銅特有の大気中で保護膜を形成する特徴を持ち高い耐久性を発揮する |
チタン屋根 | ◎ | 半永久 | 加工性に劣るが、軽量で、強度・熱反射に優れる |
瓦屋根 | ◎ | 50年~ | 高い耐久性が特徴、ただし瓦下の防水層が劣化すれば交換が必要 |
スレート屋根 | ○ | 10年~20年 | カラーベストやコロニアルとも呼ばれる、屋根材の中でも導入コストが安い |
アスファルトシングル | ○ | 10年~20年 | 施工性に優れ、丸型の屋根などにも容易に施工ができる。材料自体が軽いため、建物の耐震性を向上させる。 |
屋根のメンテナンスについて
※高圧洗浄は屋根の汚れ落としに最適です。
■ 世間、一般的に言われている屋根材のメンテナンス周期とは⁉
一番耐久性のある屋根瓦や一部の金属屋根は、長ければ50年以上持つと言われています。
屋根瓦や一部の金属屋根自体は、メンテナンスをする必要はほとんどないのですが、それ以外の屋根材は耐久性がないため、どうしてもメンテナンスが必要になってしまいます。
それ以外の屋根とは、例えばセメントを圧縮させたスレート屋根(コロニアル屋根)やアメリカで開発された屋根材で主原料にアスファルトを使用しているアスファルトシングルと呼ばれる屋根材があります。
瓦屋根以外の屋根材は総じてメンテナンスが必要と書いていますが、メンテナンスをしてこそ長い寿命で屋根材を保護する事ができるのです。
肝心のメンテナンスですが、おおよそ築10年を目安に行う事が理想といわれています。
その方法として、屋根材の塗装が挙げられます。
屋根材は塗装をする事で保護できます。
外壁以上に自然環境の影響を受けやすい場所にあるので、外壁に塗装する塗料よりも高耐候で耐久年数の長い塗料を選択しましょう。
ここまで、世間一般的にいわれているメンテナンス時期についてお伝えしましたが、厳密にいえば全てがすべて、この限りではありません。
あくまでも目安として捉えてください。
紫外線の強い地域、積雪の多い地域、暴風による飛来物によって屋根に傷が付く地域など、地域の気候風土によって、劣化の進行が異なるからです。
まずは、屋根の点検について、ご理解ください。

建築保全の考え方から、その点検内容と、点検周期を見ていきましょう。
屋根の点検について
■ 屋根の点検目安とは⁉
屋根に限らず建物の点検は、その機能を維持し、耐久性を確保するために必要です。
建物があることで私たちの生活が守られているといってもいいでしょう。
だからこそ、屋根を痛めてしまうことは、避けなければなりません。
予算が掛かることなので、維持していくのは、人によっては困難かもしれません。
しかし、放置することには危険があるのです。
建物を使っていくうえで、メンテナンスは欠かすことができない事柄なのです。
早期発見、早期治療は、ライフサイクルコストの低減と平準化をもたらします。
そのため、定期的な点検をおすすめします。
それでは、どのような状態を見るのか説明します。

葺き屋根又はガラス屋根 | 1、屋根ふき材のき裂、変形、損傷、さび、腐食又は塗装の劣化の有無 | 3年以内 |
2、取付状態の良否 | ||
3、下地材の変形、さび又は腐食の有無 | ||
4、防水性の良否 | ||
5、シーリング材のき裂、変形、損傷又は劣化の有無 | 1年以内 | |
6、金物類の変形、さび若しくは塗装の劣化の有無又は取付状態の良否 |

陸屋根 | 1、仕上げ材及び伸縮目地のき裂、損傷、劣化又は浮きの状態 | 3年以内 |
2、パラペットの笠木及び立ち上げり部のき裂、損傷、浮き若しくはさびの有無又は取付け状態の良否 | ||
3、防水層の防水性の良否 | ||
4、排水溝の堆積物の有無又は排水状態の良否 | ||
5、シーリング材のき裂、変形、損傷又は劣化の有無 | 1年以内 | |
6、金物類の変形、損傷、さび、腐食若しくは塗装の劣化の有無又は取付状態の良否 |

ルーフドレイン及びとい | 1、損傷、さび、腐食、結露、塗装の劣化又は堆積物の有無 | 1年以内 |
2、取付状態又は排水状態の良否 |
屋根の点検項目に従い、劣化を見逃さないようにしなければなりません。

それでは、具体的にどのような症状であれば、塗り替えが必要なのでしょうか⁉
劣化のサインを理解して、見るべきポイントを押さえましょう。
屋根劣化のサインとは⁉
■ 屋根の劣化サインについて!!
どのようなものにでも劣化の兆候は見られます。
屋根も例外ではありません。
塗り替えの大切さは前章でもお伝えしましたが、劣化に気づく手段がなければ、どのタイミングでメンテナンスを行うべきかが分かりません。
劣化のサインを見逃さないために、どのような症状が起きるのかを把握する必要があります。

それでは、屋根は劣化すると、どんな症状が起きるのでしょうか⁉
その症状の意味と危険度を理解していきましょう。
屋根劣化サインを写真付きで解説
退色・変色 | 危険度 | ☆~☆☆ |
![]() 屋根は日ごろから多くの紫外線を浴びています。この紫外線は、塗膜を形成している樹脂を破壊します。 塗膜を劣化させる要因の中でも、最も厄介な存在でもあります。 また、金属屋根の場合、他の屋根材と比べ熱膨張や昼夜の温度変化が大きいことで劣化の進行が速い傾向にあります。 退色と変色は劣化の最初の兆候として捉えてください。 |
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チョーキング | 危険度 | ☆☆~☆☆☆ |
![]() 太陽光や、風雨などで劣化し塗装の表面より粉化していく現象です。 特に金属屋根に見られ、太陽光線やその温度変化によって耐えられなくなった塗膜がチョーキングを引き起こします。この段階になると、塗膜劣化のスピードが早まっています。 塗り替えが必要な段階です。 |
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苔・カビの発生 | 危険度 | ☆☆~☆☆☆☆ |
![]() 特に、周りが植栽物に囲まれているなどの環境であれば、発生しやすいと言えます。同様にバルコニーの外壁材などにも生じることもあります。 屋根材表面に砂やホコリなどが堆積することで、水分や湿気が帯びる環境が整うことになり、もともと発生しにく屋根材であっても 苔やカビ生じることがあります。苔やカビは、塗膜の劣化を促進します。 |
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錆・腐食 | 危険度 | ☆☆☆~☆☆☆☆ |
![]() 錆は、金属の腐食であり、イオンが失われる酸化によって起こります。 その原因は、水と酸素であり、屋根に降り注いだ雨が表面に滞留し、その水分に酸素が溶け込むことで錆が発生します。 また、屋根材の劣化は、錆による腐食だけではありません。風雨などによる衝撃や、熱膨張・熱伸縮によるものが挙げられます。 特に金属屋根の場合には、温度変化が激しい環境で使われています。 そのため、塗膜自体へのダメージも他の場所と比べて早いと言えます。一回、錆が生じることで腐食が激しくなります。 放置することで屋根に穴が開いてしまった場合、屋根材の部分的な張り替え若しくは屋根材の全面貼り替えが必要になります。 |
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塗膜の膨れ・剥離 | 危険度 | ☆☆~☆☆☆☆ |
![]() 剥がれのことです。 塗装から数年も経たないうちに起こる剥離は、下地処理が不十分なことが考えられます。本来塗料は、使用環境において、目的とされる機能が発揮できるように設計されています。 平滑で均一な塗膜が形成されることや素材に良く密着し、素材の変形や外的要因(太陽光・温度・湿度など)により剥離や損傷を受けないことなどです。しかしながら、塗膜も長い時と共に劣化していきます。塗膜の硬化、熱膨張・熱収縮、紫外線劣化によって弱くなった塗膜が剥離を引き起こすのです。 いづれにせよ、素地を守る塗料が失われたり、塗膜として機能していないため、早めに塗装を行い保護する必要があります。 |
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雨漏り | 危険度 | ☆☆☆☆~☆☆☆☆☆ |
![]() 通常、屋根で雨水を処理しきれなかった場合には、2次防水層で排水するようになっています。何らかの原因でこの層より下に回り込んだことになります。雨漏りを確認した時点で、屋根を構成する材料の腐食が疑われます。 この段階になると、塗り替えだけで対処できることは、ほとんどありません。 |
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ひび割れ | 危険度 | ☆☆~☆☆☆☆☆ |
![]() 日常から紫外線や雨の影響で劣化が進行していきます。その結果、防水性の低下を招くことに繋がり、コケやカビが発生しやすくなります。 スレート自体が熱をもちやすい、水分を吸収しやすい特長があるため急激な乾燥が起きるとスレート屋根自体が反れを起こします。何度も繰り返し起こる事でヒビが入り、結果的に割れにつながってしまうのです。 ヒビやちょっとした割れであれば簡易的な補修で直すことが可能ですが、あまりにも著しい劣化がある場合には部分的に交換しなければなりません。 |
張り替えなど大規模の工事にならないために
■ 劣化を放置すると何が起きるのか⁉
屋根はダメージが蓄積されることで、退色やチョーキングへと繋がります。
それまでには、過程があるのですが退色から始まり、塗膜の浮き・はく離、錆び、素地へのダメージと進んでいきます。
早期の塗り替えであれば2回塗り用塗料のものが採用できる反面、劣化が進んでしまった段階であれば、屋根の部分的張り替え+塗装、最悪の場合には屋根の全面張り替えが必要になることもあるのです。
コストの面で見ても既存屋根撤去、下地補修、屋根更新工事、産廃処分と数倍の差が生じてしまうことでしょう。
塗り替えサインを見逃さずに適切なタイミングで適切なメンテナンスを行うことが、長期的に見てコストを抑えた工事になるのです。
その他には屋根を抑えている部材もメンテナンスをする必要があります。
屋根を抑えている部材は金属が使われていることが多く、その固定の仕方として釘を使用しています。
しかしながら固定されている釘も徐々にですが、浮いてきます。
仮にその浮きを放置すると、浮いている部分から雨水が入り込んで下地に使用されている木ごと腐らせてしまいます。
それが雨漏りにつながることもあります。
屋根自体はほとんど確認する事ができないため、気づかないうちに釘自体が抜けている可能性、錆びていて強度が無い可能性があります。
そうなると固定しているものが無いので、強風が吹いた時に屋根材を抑えている部材が飛びます。
飛んだ屋根の部分は下地を含めて屋根を守るものが無くなるので、雨が降った時に室内にそのまま流れていきます。
当然ながら、修理をするにも高額な費用がかかってしまいます。
一番はそういった状態にしない事ではないでしょうか。

それでは、ここで実際に塗り替える必要があるのか⁉
質問をしたいと思います。
下記をご覧ください。
事例にみる屋根劣化の症状
■ 事例から見る劣化の度合い
ここで、以前の、トタン屋根の診断事例をご紹介しましょう。
写真をみてください。
このタイミングで塗る必要があると思いますか?
いかがでしょうか⁉
答えはYESです。
屋根の上は日頃目に付かないので気にすることが少ないかもしれません。
でも実際に写真をお見せすると『えっ!こんなに痛んでるの?知らなかったわ‼』そんな声が結構あるんです。
戻りますが、写真の屋根だいぶ褪色していますね。
屋根を保護している機能が失われています。
また、雪止め金具の部分の錆が広がり、ボロボロになっている場所もありました。
金具の部分は、雨水やゴミが滞留するため劣化が早い傾向にあるんです。
錆は錆を呼びます。
そして錆を広げます。
トタン屋根の材料は従来、工場から出荷される段階で、サビないように加工が行われていますが、加工面が劣化することで例外なく錆びていきます。
さらに痛んだり傷がつくと金属面が表れたままで放置することになり、サビが早い速度で全体に広がっていくのです。
そのため、放置すると、いずれ屋根に穴が開き素地までダメージが到達していくことになります。
屋根としての役割が果たせなくなる可能性もあるのです。
現段階では、まだ十分に塗り替えで対応できる段階です。
ところで何故錆が発生するのでしょう⁉
錆びはいわゆる腐食であり金属が朽ちて酸化物の錆びになっています。
錆びは空気や水に触れることによって発生します。
そのため鉄部表面と外気とが接触しやすい状態になれば更に広がるのです。
屋根のリフォーム方法と価格目安とは⁉
■ 屋根リフォームの種類と価格を知ろう!!

ここで、痛んだ屋根の修繕方法って何があるのか⁉
掛かる費用は幾ら位なのか、また掛かる工期についてもご紹介します。
屋根の傷みは目で確認でいるものも多いです。
しかしながら、退色以外の目で確認できる劣化サインが屋根に生じた場合、早急なメンテナンスをおすすめします。
屋根の改修方法は、大まかに分け3種類になりますが、劣化の度合いや屋根の使用年数を考慮した上で改修をおこなう必要があります。
3種類とは!部分的の張り替えを除き・既存の屋根の上に屋根を張る方法、全体的に屋根を交換する方法・塗装工事による方法になります・
方法によって費用に差やメリット・デメリットがあります。
傷みの度合いも踏まえ、適した改修方法を選ぶことが好ましいです。
カバー工法(既存屋根への2重張り) | |
工期『約5日/30坪』 | 価格『約70~90万円/30坪』 |
![]() 『重ね張り』『重ね葺き』『被せ張り』などとも呼ばれています。 こういった、カバー工法は屋根だけでなく、外壁や内装にも採用されてます。屋根の葺き替えと違い、既存の屋根材を解体する必要がないため、屋根の更新工事の中でコストメリットが最も高いです。また、カバー工法専用の軽量屋根材が開発されてから、広がりをみせています。 今では、一般的なリフォームとして提案されています。屋根の下地に傷みが無い場合はカバー工法が適しています。メリットとしては二重の屋根になるため断熱性や防水性が向上します。デメリットとしては重量が増えてしまうことです。 耐震性が落ちる恐れがあります。 |
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葺き替え工法(屋根材撤去更新) | |
工期『約7日/30坪』 | 価格『約100~140万円/30坪』 |
![]() 防止シートや下地の野地板・屋根に至る部分まで傷んでいた場合に交換することで耐久性が向上します。 既存の屋根材を全て撤去して新しい屋根材に交換します。 そのため、新しい屋根材の性能が得られます。ただ、撤去した屋根材は産業廃棄物として処理費用が掛かります。また、人工スレート材の場合には、アスベストが含まれている可能性があります。 2004年以前のスレート屋根材の場合には建てた所などに確認する必要があります。デメリットはカバー工法と比べて工期がかかってしまうことや、他の工法と比べて価格が高くなってしまうことがあげられます。 |
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塗装工事 | |
工期『約10日/30坪』 | 価格『約30~50万円/30坪』 |
![]() 劣化を放置してしまうと全体の腐食が進み、高額な屋根リフォームが必要になることをお伝えしましたが、塗装リフォームは、どの屋根工事よりコストメリットに優れます。ただ、劣化の見極めと塗装が可能な時の塗料の選択が住宅の保護に直結するのでちゃんと確認してもらいましょう。 |
屋根リフォームや屋根塗装に関してのよくある質問

屋根の塗装を行いたいのですが、足場は必要ですか⁉

2m以上の高所で作業する場合には足場の設置が必要になります。
また、足場を組み立てる職長は、足場組立等作業主任者という資格が必要になります。

屋根のリフォーム中はテレビは見れないのですか⁉

残念ながら見れません。
どうしても必要な場合には、別の場所に仮設アンテナをつけてもらいましょう。
アンテナが古くなっているなら新しいアンテナに交換する方法もあります。

なぜ⁉屋根のカバー工法に際し、業者によって施工方法と提案内容が違うのですか⁉

カバー工法の使用材料や既存屋根の状態によって提案しています。
例えば、カバー工法に使用する屋根材によっては野地板を張るよう提案してくる業者もいるでしょうし、大判金属屋根で厚みが0.5以上を使用すれば、屋根に防水シートを直接張る一工程少ない提案をしてくるでしょう。
強度で見るのか、コストで見るのかでも違くなります。
いづれにせよ、メリット・デメリットがあるので保証内容も踏まえ検討してください。
屋根塗装工事の流れ

屋根のメンテナンス、できればコストを押さえて行いたいものです。
住んでいくために、これから3回塗り替える必要があると仮定して、今の段階では、やはり塗装メンテナンスが費用の平準化に繋がります。
そういったことから、屋根塗装工事の流れとPOINTについて解説していきます。
近隣挨拶及び仮設足場設置
おおまかな屋根塗装工事の流れは、現場調査に始まります。
その後、色合わせ、工期を確認します。
ご近所挨拶→足場の設置→屋根の高圧洗浄→ケレン及び養生→下地処理(補修など)→下塗り→中塗り→上塗りになります。
それでは、工程ごとに何をして、何を留意すべきかを見ていきましょう。
施工前には、近隣挨拶を行います。
作業中に迷惑になりそうなことを事前に伝えます。
臭い、作業音、作業車の出入り等がそれに当たります。
予想されることを前もって理解していただくためにも大切なことです。
その後、足場の設置を行います。
足場の設置に際しても大きな金属音が出るため、挨拶することが一般的です。
その後飛散防止ネットを取り付け、下地処理作業に入っていきます。
責任の所在を明確にすることができます。
依頼主と近隣と良好な関係を保つためにもあった方が良いと言えます。
また、業者によっては毎日、どのような作業を行うのかまで記載してくれる場合もあります。
下地処理『ケレン・高圧洗浄・養生』
仕上がりを良くするためにも、長持ちする塗膜を形成するためにも、この塗装前作業はとても大切です。
下地処理は、塗料の付着を高めてくれます。
例えば、汚れや油分が塗装対象物に付着していた場合、上から塗料を塗っても水と油と同じようなことになります。
その繋ぎ役が、この作業になります。
時の経過と共に蓄積した汚れを洗浄で取り除きます。
また、ケレンによって表面に細かな凹凸をつけることで塗料の付着力を向上させます。
その後、塗装対象物以外の場所に塗料が付着しないように養生を行います。
既存塗膜の状況を確認し、適切な水圧によって丁寧に洗浄します。
屋根下塗り塗装
下地処理・下地調整を丁寧に行った後、いよいよ塗りの工程に入っていきます。
下塗りの役割は、屋根に塗料を定着させることです。
例えば、上塗り塗材が硬化することで、アクリル下敷きのような強さや耐摩耗性を発揮するものなら、下塗りは上塗りの性能を生かすための両面テープなようなものです。
下塗りは屋根の種類や素材によって使用塗料を変えます。
また、劣化具合によって塗り回数が増減することがあります。
※屋根材の種類や下地の状態によっては下塗りを2回行う場合があります。
塗り終わったら、しっかりと乾燥させます。
また、風などによって塗料が飛散することを想定し、その範囲にもしっかりと養生を行います。
屋根中塗り塗装
下塗りと、上塗りの中間につける層です。
中塗りを行うことで、膜厚が付くとともに仕上がりをきれいにすることができます。
中塗りと上塗り塗料は基本的に同じ塗料を使います。
そのため、職人さんによっては上塗り1回目と表現する方もいます。
※塗装後に縁切りを行います。
(気温5℃以下、湿度85%以上の場合には、特殊塗料を除いては、原則として塗装をおこないません)
屋根仕上げ塗装
最後の仕上がりになる工程です。
屋根塗装は基本的に下塗り・中塗り・上塗りと計3回の塗装を行います。
この塗り次第では、仕上げの見た目にも影響を与えます。
特にクリヤ仕上げの場合には、光沢にもムラを与えます。
溶剤が揮発する前に、同じ量を、丁寧に素早くムラなく塗る技術が求められます。
塗装業者によっては下塗り+中塗り+仕上げ塗り2回を推奨しています。
どんな工程が行われたかを確認することができます。
完了後に、自社検査及び施主検査を設けていれば、足場解体前に気になる箇所をチェックすることができます。
足場撤去・引き渡し
全ての作業と、検査が終了したら、足場の撤去を行っていきます。
養生シート、メッシュを取り外し、足場を解体していきます。
そして、最後に清掃を行って引き渡しになります。
保証書には、保証の内容・年数などが記載されているか確認してください。
また、業者によっては完了後も数か月、数年ごとに検査をしてくれます。
そういった業者を選ぶことができれば、より安心です。
まとめ
いかがだったでしょうか⁉
屋根の材料ごとの耐用年数やメンテナンス時期の目安などをお伝えしましたが、適切なメンテナンス時期を見逃さないで行うことが、最もコストを抑えることと同義になります。
適切なメンテナンス時期を過ぎてしまっていても、早ければ早い程、劣化の被害は広がらずに済みます。
ただ、建て替えを検討しているなど、住まいを、今後どのように使っていくかによっても、リフォームに対する考え方が変わってくると思います。
費用を掛けるだけのメリットがあるならば、早期の対応をおすすめします。
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