100万vs70万‼なぜ業者によって外壁塗装の価格が違うのか⁉価格の違いを理解する方法

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外壁塗装の相場を知ろう

あの~ダイさん相談があるんですが⁉
今ですねー親戚のおじさんが塗装業者さんを探していて、場所は北海道だから遠いんですけど・・
とりあえず、数社から見積もり取ったんですね!
そしたら、出てきた金額が最大で50万円も違うって言うんですよ。
塗料のグレードは同じものだって言うし、工事は同じだっていうし、よく分からないから見てくれっていうんです。
お願いできますか。

別に構わないよ!
塗料が同じていっても、たぶんシリコンとかラジカルとか成分が同じってことで、塗料の商品のことじゃないよねー
そーなると、メーカーによっても成分の量が違うし、塗料を溶かしている溶剤によっても違くなるからね
ここで、質問するよ‼
シリコン塗料が2種類あったとして、片方は成分50パーセント、もう一方は80パーセントだったら、どっちが高いと思う?どっちが長持ちすると思う?
でも、どちらもシリコン塗料だよね!

あ~そう言うことですか!
勉強不足ですみません。
色んなサイトをみたんだけどシリコンが良いとかラジカルが良いとか、もう分かんなくなっちゃって・・
どうすれば良いんだろう。

だから、たぶん業者さんが安い見積もりだけに注視してたら、補修を端折っちゃうかもね!だって価格勝負ってなったとして、営業マンによってはさー、どうしても仕事にしたいって人がいるかもしれないじゃん。
だから本当に家のことを考えてくれるってのも大事なことなんだ。
今回は、なぜ塗装業者によって外壁塗装の価格が違うのか⁉
価格の違いを理解する方法をお伝えいたします。
外壁塗装の相場と一言で言っても、家の状態や、業者によって塗装費用が変わってくるんです。
同じ成分の塗料でも価格が違うのはなぜ?
※塗料のグレードと塗り替えサイクルの目安
一般的に塗料はアクリル、ウレタン、シリコン、フッ素などがありますが、基本的に耐久性の順で費用が高くなっていきます。
よく塗料として使われているのがシリコン塗料なのですが、その中だけでも5種類に分けることができます。
標準タイプである水性シリコンの1液タイプ、水性シリコンの2液タイプ、弱溶剤シリコンの1液タイプ、弱溶剤シリコンの2液タイプ、強溶剤シリコンの2液タイプとあります。
この5種類に分けられるのはシリコン塗装に限ったことではなく他の塗料でも言えるため、基本的にシリコンでも他の塗料でも5種類のグレードがあるということです。
先程も説明した通り、塗料の費用というのは耐久性で高くなっていきます。
一番低いグレードである水性シリコンの1液タイプと一番グレードが高い強溶剤シリコンの2液タイプだと、当然後者の方が費用が高くなります。
外壁塗装30坪から35坪位の価格ってどのくらい⁉
一般的な外壁塗装で30坪から35坪位の一軒家なら価格は大きな差はでません。
だいたい、80万円から150万円程度です。
一番安い80万円程度の外壁塗装なら「外壁が綺麗になればいいや」というレベルです。
一番高い150万円の外壁塗装は、特殊塗料やハイグレードの塗料を使用していたりします。
80万円程度では美観目的・保護の外壁塗装になりますが、100万円を越えてくると「家をより長く守る外壁塗装」だったり「室内までを快適にする塗装」だったり「住環境を改善する塗装」に変わってきます。
家の状態によっても外壁塗装の費用が変わる
※塗装前の下地処理や清掃も大切な作業
細かい価格表を作っている業者では、「下塗り」「中塗り」「上塗り」と分けられています。
一般的な外壁塗装の工事は下塗り1回というのが標準なのですが、外壁の状態が悪ければ補修作業や下塗りが2回必要となる場合があり、当然下塗り1回より費用も多くなってしまいます。
費用的には下塗り1回分は増えるのですが、この費用を抑えて家の状態のことを考えずに見積もりを出す業者か、家の状態のことを考えて補修作業や下塗り2回で見積もりで出してくるのかがポイントになります。
家の状態が悪いからこそ補修や下塗りを2回行うワケです。
見積り根拠をしっかりと伝えてくれるだけでなく、我が家のことを考えてくれる業者を選びましょう。
※バルコニー補修のようす
外壁塗装にも定価があるって本当!?
外壁塗装に限らず一般的な建築工事には設計価格といって各種メーカーが設定をした定価になります。
塗装工事でいえば塗料やコーキング、仮設足場になります。
ただ、設計価格はあくまでもメーカーが設定した金額になりますので、見積が出てきた際にメーカーの設計価格より高くなることはほとんどありません。
それぞれの見積には人件費を含んだ金額(材工)で記載されていますので、その金額と同等もしくは高い場合は利益を多くとっている会社かもしれません。
実際、見積もりに記載される金額は設計価格より低い事が多いですが、多くのメーカーでは300㎡以上で設計価格が設定されています。
一般の戸建て住宅の場合は300㎡以下がほとんどなのでそういった場合で使用される塗料の設計価格が出ていない場合があります。
外壁塗装でいわれる定価とは設計価格を参考にしているものと考えてください。
外壁塗装の価格の違いはどうして起きる
※塗料の成分毎の特徴とメリット及び耐用年数
各種塗装工事で一番金額で差がでる部分といえば使用する塗料の差ではないでしょうか?
使用する塗料によってグレードがあり、高耐久性のフッ素や無機は塗料自体の金額が高いですがウレタンやシリコンは塗料自体の金額が安いので、見積もりとして金額が出た時に一番合計の差として表れやすいです。
その他では面積の測り方が㎡計算なのか坪計算かによっても違い、建物の形状によっては金額に大きな差異がでることもあります。
ほとんどの業者では㎡計算が主流だと思いますが。
また、面積も同じで使用する塗料も同じなのに金額が違う場合は職人にかかる経費が違うのも最終的な価格に表れます。
人件費は各会社でもちろん違いますのでその差も出てきます。
最後は実際に施工する会社ではないでしょうか?
塗装専門店に依頼する場合とハウスメーカーに依頼する場合で大きく異なります。
塗装専門店の場合は直接施工なので利益の上乗せは1社で済みますが、ハウスメーカーの場合は下請け業者が施工を行うので、下請け業者分の利益とハウスメーカー分の利益が上乗せになるので必然的に価格に差が出る事になります。
外壁塗装を完工するためには、どんな工事が必要か!?付随工事と単価一覧
※外壁・屋根以外の塗装必要部分(例)
建物は屋根と外壁の割合が大多数を占めています。
しかし、少ない割合ながら塗装が必要な部位もあります。
屋根と外壁の塗装以外でどのような付随工事が必要なのか、またそれにかかる平均的な費用を押さえましょう。
付随の塗装工事としてあるものが軒天・破風板・雨どい・雨戸・水切り・基礎等になります。
屋根・外壁の塗装工事には上記の部位も含まれることが多いですが、基礎の塗装はやらない方が多いです。
それ以外では外壁がサイディングかモルタルかによって違いますが、サイディングの場合はコーキング処理をしなければなりません。
モルタルの場合はサイディングに比べてするケースは少ないですが、サッシ周りはするようにしてください。
付随工事にも屋根や外壁同様に相場があります。大体は下記の金額で収まる事が多いです。
工事場所・工事名 | 価格 |
軒天 | 1,000~1,400円/㎡ |
雨どい | 900~1,200円/m |
破風板 | 1,000~1,400円/m |
雨戸 | 3,000~6,000円/枚 |
コーキングの打ち替え | 1,000~1,500円/m |
コーキングの増し打ち | 700円~1,200円/m |
上記に記載した金額より高すぎるもしくは安すぎる場合には注意が必要です。
工事業者が決める前に!見積もり内容と実際の施工があっているのか確認
実際に依頼する業者が決まったとします。
ちょっと待ってください!
しっかりと契約書を確認しましょう。
トラブルとして起きやすいのがやはり金額です。
その金額でどこまでの塗装工事が含まれているのか、契約した金額以上の請求をされることはないのか?
確認してください。
確認しないまま、お願いすると○○の塗装は入っていませんので○○円かかります等の追加料金を請求されることがあります。
契約書にしっかりと記載されているだけでなく、見積書と照らし合わせ、担当の人と確認することでトラブルは起こりにくくなるでしょう。
印鑑を押す前こそ時間をかけて契約書の内容を精査する必要があるのです。
コスト?それとも保証
塗装工事には多くの費用がかかる事はご存知だと思いますが、やるからには1円でも安くやりたいのが本心だと思います。
しかしながら余りにも安い金額で塗装工事をしたばっかりに施工不良が起こっただけでなくその後の保証もしっかりしてくれなかったというケースもよく聞かれます。
高い品質で長持ちする塗料を選ぶとどうしても費用はかかります。
費用を削って塗装工事をするとなると塗料のグレードを下げるのが一般的ですが、塗る回数を少なくする若しくは塗装後の保証がいらなければ安くするといったパターンです。
本当は3回塗りなのに2回塗りで納めた場合、3回塗りで得られる耐候性や性能が十分に発揮されないので、どんなにいい塗料を使用しても早い段階で劣化がおこります。
塗装工事が完工してからも定期的に点検する事で不具合があった時に保証によってその都度対応しています。
安くていいから保証や点検もいらないといった場合、不具合が起こっても業者に強くいう事ができないまたやり直しをしてもらうこともできません。
かかるコストには保証や点検といった施工後の事を考えた費用も入っています。
最初に安くやったとしても不具合が出てやり直しをした時の方が余計に費用がかかる事があるのです。
最後に
こちらを見てくださった方は、外壁塗装にかかる大体の相場を知っていただけたと思います。ポイントは何といっても家の状態や使われている外壁材・選ぶ塗料の種類によって費用が
変わる事ではないでしょうか?
塗装業者の8割以上がウレタン塗料以上のグレードでの提案になってくるでしょう。
シリコンとフッ素ではまだまだ金額の開きはありますが、ウレタンとシリコンの場合、金額の開きはほとんどありません。
そのため、ウレタンを提案してくる業者はほとんど無いと思われますし、ウレタン塗料を提案してきた場合は断った方がいいかもしれません。
お客様自身がウレタン塗料で見積をして欲しいといったら別になりますが…
誰だってそうですが、1円でも安く施工をしたい気持ちになるのは当たり前です。
そのため、相場以上の値引きを依頼した時、品質の部分で将来的に問題が起こる事も知ってもらったので、ある程度の線引きは分かったと思います。
何事もバランスが大事です。
塗料・コスト・保証この3つのバランスの内、一つでも崩れてしまうとトラブルが必ず起こります。
それを頭に入れて置くことが塗装業者を選ぶ上では重要な事でしょう。
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